「大井戸茶碗」辻村唯作 口径16㎝　高さ9.5㎝　 高台5.5㎝ 共箱　共布付き 陶芸家・辻村史朗の長男として産まれ育ち、高校卒業と同時に本格的に陶芸の道へ進む。2000年には両親が住まう母屋の近くに自身で住居・工房を構える。育った環境から多くの古陶磁器などに触れ、猿投などの須恵器に強く惹きつけられてきた辻村は、 独自に技法を考えた青灰色の須恵器の素地をビードロが覆う自然釉の作品を一貫して製作し続けている。辻村の自然釉は自作の穴窯で独自の焼成方法により、古陶とは異なった冴え渡った緑光を放っています。2003年の大阪阪急百貨店での初個展を皮切りにデパート、ギャラリーなどで個展中心の活動を続けています。 この作品は、竹の節高台周りの梅花皮とそこから立ち上がる3段のロクロ目が高い緊張感と凛とした佇まいを感じさせています。見込には釉薬の濃淡と細かなひび割れにより幽玄な景色が広がっています。また大ぶりのお茶碗はゆったりと堂々としていてまさに桃山陶に近い名品と言えます。 日本橋三越で購入後、一度も使用したことがなく、ワレカケなどはどこにもありません。